水曜日, 10月 31, 2007

叔母の言う

自宅の自分の机の前に短冊形の色紙が飾ってあります。

叔母の言ふ。
「お前はきりやうがわるいから、愛嬌だけでもよくなさい。
お前はからだが弱いから、心だけでもよくなさい。
お前は嘘がうまいから、行ひだけでもよくなさい」
 (太宰治『晩年』)

と書いてあります。(きりやうは器量のこと)
真正面で、右側ではないので、座右の銘とは呼ばないと思いますが・・・
津軽の金木にある斜陽館(太宰治の生家)で買い求めたものです。
写真はそのとき撮ったものです

話は変わって、さる10月20日のサンケイスポーツに健康関係の記事があります。
見たいですか?見ても仕方ないと思いますが、見てやっていただけるといいかも・・


http://www.sanspo.com/gourmet/club/071020.html

火曜日, 10月 30, 2007

おじさん肥ゆる秋Part 2

病院の外来で、学生たちによる患者のためのコンサートが開かれました。
ほぼ2ヶ月に1回くらいの頻度でいろいろな団体が演奏してくれます。
医学部の学生で音楽も人前で引けるくらいにお上手なのは立派なものです。
下の写真に、自分の秘書さんが学生に混入しています。



看護師をはじめとする職員のための接遇講習会が開催されました。
ほぼ月1回の頻度ですが、今回が院外研修と称して、
椿ザん荘(検索防止のためです)で和食のマナー研修でした。
3月に洋食のマナー研修を有名ホテルで行ったところ好評であったため、再度開催となりました。
総勢80名近くの参加で、ほとんどが看護師さん。男性は数えるほどしかいないのに、自分の横も、前も、そして斜め前も、男性の来賓のお偉方で、その点は楽しくなかったです。

すべての食事の写真をとりましたが、他人が食べたものを見てもしょうがないでしょうから、
一部だけを紹介します。
 
庭の三重塔、いい写真がとれました。
講師は支配人です。和食にはたいしたマナーはないです。


左が前菜 柿膾(かきなます) 柿、大根、人参、胡瓜、海月、木の芽、蟹寿司、紫ずきん
右が吸い物 菊花身丈、人参、青味、松茸、柚子
松茸が見えるでしょうか、国産の松茸だとわかりますか?残念ながら丹波のではないです。

焼き物 尼鯛若狭焼き、渋皮栗蜜煮、紅葉麩、妻の花
マナーの講義を受けながらいただく会席はそれほどのものではないです。
まして最後に〆の挨拶を命ぜられては、それほどは飲めませんでした。
すべての料理の写真を見たいですか?
おじさんのおなかは、スイカを抱えているようです。

月曜日, 10月 29, 2007

おじさん肥ゆる秋

食欲の秋とか、馬肥ゆる秋とか言いますね。芸術の秋とか読書の秋とも言いますね。秋を、春や夏や冬に置き換えてもあまりピンときません。どうしてでしょうか?北陸では、食欲の冬とか読書の冬でもいいかもしれません。冬は海の幸が美味しく、寒いので炬燵に入って読書です。

編集委員会が2つあって、2回夕飯を食べました。最初は和食の箱弁当の豪勢なもの。8割方食べて、2つめに行ったら、丁度食事が始まるときで、フレンチのコースでした。さすが5割くらいしか食べれませんでした。同席の人に、「顔色はいいのに、どこか具合が悪いのですか?」と訊かれる始末。その会議のテーマは「メタボ検診」。

読書の秋、何かよい本を読みましたか?よい本をメールでご紹介ください。
自分は最近はほとんど小説を読まないですね。気に入った作家がいないこと、フィクションだと思うとはじらむ感じがすることなどが理由でしょうか?
新書を読むことが多いです。今まさに新書ブームですね。ほとんどの大手出版社が新書を持っており、それぞれが毎月5冊くらい新刊を上梓します。内容も、レベルも千差万別。雑誌のちょっとした特集程度のものが多いようです。かつての岩波新書のように著者のライフワークをまとめたというのはほとんどないです。それでもたまに、目からうろこの秀逸なものに出会います。

この秋、お勧めの本をご紹介下さいませ(^^♪

日曜日, 10月 28, 2007

台風一過

久しぶりのゴルフ。
昨日の台風がうそのような晴天です。まだ夜明け前の朝5時におきて530に出発。

道には秋の枯葉が落ちていました。


今日は古くからの行きつけの千葉桜の里カントリークラブ、かつては千葉スプリングスと呼ばれたところです。成田インターから30分のところにあります。自宅からだと1時間30分くらいでしょうか。

 
1番のティーグランドから見た1番ホール。
隣は9番のグリーンを整備しているところ。朝が感じられます。

 
3番池ごえショートホール。池とグリーンの間がほとんどなく、ナイスオンか池ぽちゃかのどちらか。
隣は9番ホール。こんなに巾があるのに左の林の中へ。

昼食はきのこスパゲッティでしたが、写真をとるのを忘れたため、完食の証拠写真でご勘弁を。


コースには秋の気配もありました。
 

17番池ごえのショートホール。見ている分にはいいのですが・・・


out46、In45 Total 91 上出来です。
帰りは、モーターショーと3号線の工事のため、大渋滞。3時間かかりました。

土曜日, 10月 27, 2007

揺れた、揺れた

日帰りで福岡の九州大学に行ってきました。東京は雨でしたが、福岡は晴れ。
九州大学の病棟はできたばかりで巨塔のイメージです。外来は古いままです。



外来前のモニュメント、手の上の病人でしょうか、
医療のことを「てあて」といいますが、それをモニュメントにしたのでしょうか?

夕方5時40分の飛行機で帰京予定でした。時間があるので、飛行場で美味しいものは何?と九大の先生に尋ねたら、ちゃんぽんが美味しいとのこと。美味しかったです。
お店の名前は、中華菜館です

飛行場には山かさ祭りの人形が飾ってありました。これをおみこしのように担いで町中を引き回すそうです。この写真は大きさが分からなく、よい写真ではないですね。

飛行機は、羽田が大変なのでということで40分ほど遅れての出発。「着陸できない場合は福岡に引き返す」との条件付出発。そんなには引き返さなくてもいいと思うのですが・・・
羽田上空では、天気が荒れているのと、混んでいるので30分ほど旋回して待機。ゆれた、ゆれた。結構ゆれました。恐怖感は無かったです。ボーイング777は最新鋭機で、静かで乗り心地もよくゆれにも安定感はあります。
約1時間遅れで到着しました。やはり揺れる飛行機は苦手ですね。

金曜日, 10月 26, 2007

KY

自治医科大学の看護学部で年4回だけ講義をしています。
何を話してもよいというので、
#1 コミュニケーション、
#2 医療安全、
#3 プロフェッショナリズム、
#4 生涯教育
の4つのテーマについて話すようにしています。

今日が今年第1回で、コミュニケーションのお話。この前書いたコンテクストの話しなぞをしました。
砂に書いた「?」と「!」でしたね。今年はキーワードを見つけたおかげで、ここの部分が大変スムースに話すことができました。

そのキーワードとは
KYです。
ご存知ですか?
最近の20歳台で知らない人はいません。
(うちの秘書さんに聞いたら、「私20歳代ですが知りませんッ!」といっていましたが・・・)

「空気が読めない」という意味です。
文脈では「空気を読め」になることもあります。
また、ブログではこの「空気を読め」が「空気嫁」とかかれることもあります。
また発展形にKYRというのがあります。「空気が読める」という意味です。

用例:あの娘、KYだよね。(あの娘は空気が読めないね)
コンテクストの訳に、「空気」というのがぴったりですね。「環境要因」などと訳していたら笑われる。

ところであなたのKY度はどれくらい?
これを測ってくれるブログがありました。
http://www5.big.or.jp/~seraph/zero/ky.cgi

試してみてください。自分は45点、Aクラスでした。

木曜日, 10月 25, 2007

そらみろ

久しぶりに写真でも見ませんか?
ここ3,4日、いい天気が続いています。
どうということのない秋の空です。
中学生の頃、ボーっと空を眺めていたことがあります。
天文部を作ったのですが、学校から夜間の活動は禁止され、
太陽の黒点の観測ばかりでした。
だからボーっと雲を見ていました。



この前、バラの写真を載せたら結構好評でした。
PCでは薔薇とかけますが、手書きではかけませんね。
最近のメールでそのような単語が目立ちます。齟齬とか薀蓄とか・・・
自分で手書きできるものだけで文章を書きたいですね。



撮影場所は向ヶ丘遊園(廃園)のバラ園です。バラ園だけ花のシーズンに開園します。

水曜日, 10月 24, 2007

細く長く

いまここに、ユニセフのパンフレットがあります。
髪は乱れていますが、品のよいおばあさんが黒人の子供を抱いている写真が載っています。
下に、
子どもより大切な存在ってあるかしら?
Children---is there anything more important than a child?
オードリー・ヘップバーン(1988年)

とあります。
若いときの写真はもとより、年をとってからのヘップバーンも好きです。

臨床系の医学雑誌の最高峰に位置するもののひとつに、
New England Journal of Medicineというのがあります。今は独立した出版社が発行していますが、もともとはハーバード大学の医学雑誌です。日本では、雑誌を輸入して販売するのではなく、代理店が日本で印刷をして、米国と同じく毎週木曜日に発行、配達されています。そして、日本語版のいいところは、目次と、主な論文の抄録が日本語で付いています。もう、10年以上になります。
実はこの監訳を自分がしています。この雑誌は総合臨床雑誌で、ないかもあれば産婦人科もあるといったもので、分野が違うと結構わかりにくいところがあります。それで、代理店に販売促進のアイデアをかねて、日本語の目次と抄録をつけるようにかけあい、実現しました。
監訳の段取りは、発行日の2週間くらい前にPDFで英語版のドラフトが届きます。それを医学の専門ではない翻訳会社が翻訳をして、月曜日とか火曜日に翻訳案を届けてくれます。これを医学的見地から検討して、発行日の1週間前の木曜日の午前中までに代理店に送るのが自分の仕事です。
実際の仕事は2時間くらいですが、この10数年、晴れの日も、雨の日も、風邪の日も、熱がある日も、酔っ払った日も、ゴルフ帰りの日も、アフガニスタンにいるときも、インドネシアにいるときも、お通夜の日も、お葬式の日も、水曜日の夜は、この雑誌の論文を読んで、監訳をしていました。

たいしたことでなくとも長く続けることが大切なことはよくあります。ダイエット、運動習慣、英語の勉強などなど、こういうのは大の苦手な僕が、良くぞここまでとちょっと自慢できる仕事です。

今は水曜日の夜というか、木曜日の朝、がんばりましょう。

火曜日, 10月 23, 2007

長名

落語が好きで、たまに寄席に行きます。
落語だけではなく、講談や浪曲も好きですね。最近、一部で講談のブームがありますが、なかなかマスメディアには載らないですね。まして、浪曲はもう無形文化財の境地でしょうね。浅草の木馬館だけですね。それも月初めの10日間だけです。

時々はこの手の薀蓄を聞いてやってください。

長い名前といえば落語『寿限無』に出てくる男の子の名前。由来は「寿(ことぶき)限りなし」というめでたい言葉から。では今年の忘年会のかくし芸のために覚えてしまいましょう。

♪寿限無寿限無五劫のすり切れ海砂利水魚の水行末雲行末風来末食う寝る所に住む所やぶらこうじの藪こうじパイポパイポパイポのシューリンガングーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助♪

似た話に、『たらちね』というのがあります。漢字では「垂乳根」と書きます。母の枕詞ですね。
あらすじは、お嫁さんを紹介してもらうことになったけれど、一点だけ傷がある。それは言葉が丁寧すぎること。
「名前はなんてんでぇ?」と訊かれて・・・・

♪自らことの姓名は、父はもと京都の産にして姓を安藤名を慶三、あざなを五光と申せしが、我が母三十三歳の折、或る夜丹頂の鶴を夢見しわらわを孕めるがゆえ、たらちねの胎内を出(いで)しときは鶴女鶴女と申せしがそれは幼名、成長ののちこれを改め、千代女と申しはべるなり♪

名前そのものが長いわけではないですが、これもかくし芸のために覚えておきましょう。

月曜日, 10月 22, 2007

大学の新築校舎

ある大学の産業医をしています。
産業医というのは、健康診断などの健康管理以外にも、労働時間や労働の仕方などの作業管理や、明るさや温度、空気の清浄度などの作業環境管理などが仕事です(労働衛生の三管理といいます)。
その業務の一環として、月1回の職場巡視があります。今日は、半年くらい前にできた新しい校舎を巡視しました。防火体制などは新しいだけあって言うことはなかったです。巡視というより校舎の見学会でした。

大学の新しい教室は、すべての座席にPC用のコンセントがあり、LANは無線でどこからでもアクセスできます。黒板はホワイトボードとスクリーンが兼用で、白墨は完全に消えています。
教壇から液晶プロジェクターを自由に操ることができ、PCやOHPなど自由に使えます。(機材が良いからといって良い授業ができるわけがないという負け惜しみ)
就職部はリクルートセンターという名称に変更され、最もアクセスのよいところに明るく大きな部屋が割り当てられていました。昔のような掲示板ではなくPC全盛です。休講などの掲示もHPからアクセスできるようです。 サークルの部室も近代化し、音楽系のサークルは防音室で練習していましたし、演劇系には稽古場もありました。学生たちも思い思いにキャンパスライフを楽しんでいるようでした。

新しい大学を見るとあと足りないのは「教員の熱意」と「学生の勉学」だけですね(^^♪

日曜日, 10月 21, 2007

名言を味わいましょう

血液難病患者のための無料相談会に行ってきました。
主催は、東京都難病連合会という患者団体の集合体。
場所は、旧東京都立大塚病院看護専門学校にある東京都難病支援センター、
時間は朝11時から4時ごろまで。
3人の医師が、お一人20分見当で10数名の患者さんの相談にのりました。
疲れました。
雲ひとつ無い秋晴れのもと、ゴルフでなくボランティアで一日が過ぎました。

昔に比べて、主治医に対する不満はほとんど無く、セカンドオピニオンを求めてこられる方がほとんどでした。医療の現場でコミュニケーションが浸透していることを実感しました。

いわゆる名言を味わってみましょう。感想をメールで下さいませ。

○ 知と愛は同一の精神作用である。
    それで、物を知るにはこれを愛さねばならず、
    物を愛するにはこれを知らねばならぬ。
                    ― 西田 幾多郎 ―
                      (『善の研究』)
 ★西田先生もこんな分かり易いことを言っていたのだと感心。

○ 世の中の人は何とも云えばいへ
    我がなすことは 我のみぞ知る。
                    ― 司馬 遼太郎 ―
                      (『竜馬がゆく』)
 ★自分の今の心境に近いものがありますね

○ 美しい唇である為には、美しい言葉を使いなさい。
    美しい瞳である為には、他人の美点を探しなさい。
                 ― オードリー・ヘップバーン ―
                     (アメリカ女優)
 ★彼女がこんなことをおっしゃったとは・・・

○ 登らなければ、登りつづけなければ、
    決して坂の上へは出られないのだ。
                    ― 円地 文子 ―
                      (『女坂』)
 ★女坂とはどんな坂なのでしょうか?

○ 背伸びして視野をひろげているうち、
   背が伸びてしまうこともあり得る。それが人生の面白さである。
                   ― 城山 三郎 ―
                    (『アメリカ生きがいの旅』)
 ★同感するところあります。
地位が人を作るというか、 背伸びしているうちにそれが本物になってくることってあります。
地位に負けている人も沢山いますが・・・

○ 人は自分が気分に支配されていることに気づかない。
   だから、突然人生がしんどくなったりするのだ。
                 ― リチャード・カールソン ―
                 (『小さいことにくよくよするな!』)
 ★これに共感する心境は結構お疲れモードかも・・・

○ その時は不幸だと思っていたことが、後で考えてみると、
   より大きな幸福のために必要だということがよくあるの。
                    ― フジ子・ヘミング ―
                      (『魂のことば』)
 ★こう言える人は幸せですね。 不幸な人はあとで考えてみても不幸は不幸ですよね。

○ 信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である。
                    ― 新渡戸 稲造 ―
                      (『武士道』)
 ★マクドナルドのマニュアルを思い出しました。
 今の医学教育が、信実なき礼儀になっていないことを祈ります。

○ 男には怠けたがる気持ちと同じくらいに
   働きたがる気持ちがある。
                    ― 庄野 潤三 ―
                      (『机』)
 ★自分の琴線に触れるところありです。

○ 姿勢が悪いと顔の落ち着きも悪い、
   自信と集中力に欠けている証拠だ。
                    ― 大山 倍達 ―
                      (極真空手創始者)
 ★いつも姿勢をよくし、いつも集中し、
 ゴルゴ13みたいに眉間にしわを寄せていないといけないようです。
 『顔が落ち着いていないぃー』といつもしかられそうです。

○ 御互(おたがい)に忙がしい切りつめた世の中に
   生きているのだから御互に譲り合わなくては不可(いけ)ない。
                    ― 夏目 漱石 ―
                       (『書簡』)
 ★夏目漱石の時代も忙しかったようですね。
 写真にあるように肩肘ついてのんびりしていたようなイメージですが、 忙しかったのでしょうか?

○ 私たちの生き方には二通りしかない。
   奇跡など全く起こらないかのように生きるか、
   すべてが奇跡であるかのように生きるかである。
                    ― アインシュタイン ―
                       (ノーベル物理学者)
 ★先生、だから、何が言いたいのですか?

○ 突とばされて転いだら、ついでにひとりで
   起きあがって歩くとこを見せてやらにゃいかん。
                     ― 壷井 栄 ―
                       (『岸うつ波』)
 ★このおばさんのど根性精神好きです。二十四の瞳の大石先生も大好きです。
 ♪野に育つ花ならば、力の限り生きてやれぇー

○ 戦争は決して地震や津波のような天変地異ではない。
   何の音沙汰もなく突然やってくるものではない。
                    ― 石川 啄木 ―
                      (詩人)
 ★この人がこんなことを言っていたとは・・・
 貧乏長屋でじっと手を見ていたような気がしていました。

○ 戦争は戦争のために戦われるのでありまして、
   平和のための戦争などとはかつて一度もあったことはありません。
                    ― 内村 鑑三 ―
                       (思想家)
 ★この言葉は知っていましたが、誰が言ったか知りませんでした。
 現代の治世者に対しても、声を大にして言いたいです。
 平和のための戦争は絶対に無い!!

○ 世の中の変化に応ずることも大切だが、
   変化の中で不変のものもあるということだ。
                    ― 根津 嘉一郎 ―
                      (実業家、東武鉄道)
 ★自分は改革が好きですが、根底の普遍の真実も大事にしています。

○ ちりぬべき 時知りてこそ
    世の中の 花も花なれ 人も人なれ
                    ― 細川ガラシャ ―
                      (明智光秀娘)
 ★辞世。関が原の戦いの折、石田三成軍に屋敷を囲まれて自害しました。
 我が家の庭に、夏の花の百日紅がいまだにだらしなく咲いています。

土曜日, 10月 20, 2007

カメラを持って町へ

東京女子医大で、OSCE(臨床技能試験)評価者研修会で講演。


写真は女子医大創設者の吉岡弥生。女子教育では、英語の津田梅子が有名ですね。女医では荻野吟子が最初の女医です。この三人の伝記は何れも感動します。
400人以上が集まり、大盛会だったのですが、主催者は来年以降、女子医大ではしたく無いそうな。そのココロは、参加者が男子トイレを探してウロウロ、ウロウロ。大変でした。

電車で移動中に写真のようなものを見つけました。ひとつは、国立医療センターの宣伝。ホームの線路の向こうの壁にありました。「高度な医療をあなたへ」というのはちょっと違うような気がします。巧く言えないのですが、高度医療を必要とする人は限られていますよね。それなのに・・・という感じ。
もう一つは、大江戸線のつり革。全てのつり革が「イチジク浣腸」でした。掴みにくいです。
      
夕方からヘルスケア関連団体ネットワークの研修会へ。いろいろな難病の患者会の会長や、事務長などリーダーが集まって、患者会の運営やその他の問題を解決すべく優れたリーダーを育てる研修会です。今年で7回目。みなさん元気です。その中でも成人のADHD(注意欠陥多動性障害)の患者さん、やっぱり元気でした。
写真は「踊る難病の会」のパフォーマンス。NHKのど自慢で、審査員特別賞だったそうです。これは携帯電話の写真です。
 

金曜日, 10月 19, 2007

遵守率

秋深しの今日この頃です。いろいろなことに季節を感じますが、シャワーがお湯になるのにだいぶ時間がかかるようになって、秋を実感しています。

電車で3人がけの端に座っていて、真ん中が30代後半のお兄さん、反対の端が60台の重役風のおじさん。お兄さんが携帯を取り出してメールを見ようとしたら、おじさんが大声で、「電車の中で携帯を使っちゃいかん!!」
お兄さん「電話してませんよぉ、メール見ているだけじゃないですか?」
おじさん「ここは優先席だ、携帯は電源を切ろと書いてある!」
お兄さんしぶしぶ電源を切る。
おじさんは返す刀で向かいの別のお兄さんに、「そっちも、電源を切りなさい!!」
車内はシーンと静まり返りました。

この前、携帯の電源が入っているために飛行機が飛べないということがありましたね。自分は飛行機でもあまり電源を切らなかったので、少し反省、電源は切りましょう。でも、電車の中で、電源を律儀に切っている人を見かけませんね。
そもそも、1980年代にPHSが一般化したときに、その電波で、点滴ポンプや植込式ペースメーカーが誤作動することが、電源を切りましょうの初めです(実際母の病室でPHSを使うたびに点滴が止まった経験があります)。今は、ペースメーカーはまず誤作動しません。胸のポケットに入れておいても、大丈夫だと思います。でも、そのときの名残というか過剰反応でしょうね。
おじさんの言っていることは正論です。だから誰も反論できないのですが、でも誰も守っていないルールで公衆の面前で怒鳴られたお兄さんもかわいそうです。

法律には遵守率というのがあるそうです。皆がどれだけ守っているかということですね。「人を殺してはいけない」は遵守率は限りなく100%に近いですが、それでも殺人事件が起きるので100%ではないですね。本来、法律とかマナーとかは遵守率100%を目指し、法律の場合は違反者の検挙率も100%を目指すべきですが、「水清くして魚棲まず」というのが世の常、大体がいい加減です。

遵守率の低い法律を「ザル法」といいますが、どんなものが思いつくでしょうか?定義は、法律で禁止されているにもかかわらず、遵守率が低く取り締まりも形骸化している法律です。 
・道路交通法:スピード違反が常態化、逆に遵守したら交通渋滞で皆困るでしょう。 
・建築基準法;大阪では半分の建物が建築基準法違反らしい。 
・賭博罪:マージャン屋やパチンコ屋では賭けが常態化、そもそも合法とはいえ最近のサッカーくじや宝くじは射幸性が異常に高いです。政府は国民に冷静な確率計算を教育すべきです。 
・労働基準法:サービス残業が常態化、とくに医療者は聖職という美名の下に残業代が出ませんね。 
・鉄道営業法:定員超過の乗車が当たり前、マナー以前です。などがあります。
医師法第19条は「診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」というのがありますが、これも100%遵守するのは難しいようです。

写真は近所の庭の秋です。


木曜日, 10月 18, 2007

重要な日

今日はマッチングデー。職業柄一年のうちでも重要な日のひとつです。

来年春に卒業予定の学生たちが、4月以降2年間の研修をする病院が決まる火です。夏休みの間に研修を受けたい大学病院や市中病院の採用試験をいくつか受けて、協議会のHPで行きたい病院の順位付けて入力します。一方病院は、受験者の中から採用希望者を順位付けて入力します。そして、一定のロジックにしたがって会わせて、本日、2時に発表されました。
わが病院は、定員130人がちゃんと埋まりました。自大生が46名34%と、これも例年通りです。ところが、アンマッチ(うまく会わなく行くところがない)の学生が10人も出てしまいました。午後2時過ぎからこれらの学生諸君の対応でオロオロでした。
最近は、特に市中病院はいわゆる医学的知識の試験で選抜していないようですね。面接の態度とか、真摯さとか、あるいは技能などを重視しているようです。それで落ちるようでは困るのですが・・・態度は大学で教育できるのでしょうか?しつけの領域のものは大学までに身についたものでしょうね。それも学校ではなくて家庭でしょうか?いい人の家庭はやっぱりいいですね。悪いことに使う言い回しで「親の顔みたい」といいますが、これはよい方向でも同じでよい学生はご両親に会ってと思いますね。

北京動物園の写真。撮影場所に困ったら動物園です。最近はかなり近くによることができます。

水曜日, 10月 17, 2007

検索されない

多くのブログはできるだけ多くの人に見てもらいたいと思うものです。でも、このブログは、別に隠しているわけではないですが、限られた人にだけ見てもらいたいと思っています。
だから、googleやYahooなんかで簡単に検索されないように工夫したいと思います。

最近では検索で会社のHPが上のほうにヒットするようにするビジネスがあるそうですが、検索に引っかからないようにするビジネスは無いでしょうね。


昨日の文章には、「とーダい」とか「こーシつ」といった言葉は使っていませんよね。今だって、検索に引っかからないように、あえて漢字で書かずに、ひらかなとカタカナで書いています。そもそも、限られた人にだけ読んでほしいブログというのが自己矛盾なのでしょう。


ハイ コンテクスト high contextなコミュニケーションとか、low contextとかご存知でしょうか。contextは文脈とか前後関係などと訳されていますが、コミュニケーションの背景とか環境とかもうちょっと広い意味でとらえるものと思います。high contextというと、カーツーの関係にあるものの間のコミュニケーションですね。以心伝心とかテレパシーが究極のものでしょうか。映画で、若い恋人が砂浜で話しているシーンです。話題が途切れてちょっとした沈黙がおとづれた時、彼が砂に「?」と書いたの。しばらくして彼女が砂に「!」と書いた。これがプローポーズとその返事。究極のhigh contextですね。

これがlow contextだと、「僕らもそろそろいい年になってきたし、二人の付き合いも結構長くなってきたよね。それに、君は僕のことどう思っているかわから無いけど、僕は君のこと結構気に入っているんだ。それで、あのぉ、それでね、結構言いにくいんだけど、将来いっしょに棲んで見ないかなぁなんで思っているんだ。つまり、そのぉ、ぼくが君に結婚してくれないかなぁと聞いたら君はどう答えると思う?」という風でしょうか。それを、あるいはそれ以上のことを「?」で言い表しているというのはすごいですね。


ということで、このブログはsuper high contextなものにしたいと思います。速い話がわかる人にはわかる、わからない人にはわからないブログです。

いつの日か、「?」一字の日があるかもしれません。よきに解釈してやってください。


この前バラの写真を載せたらほめていただきました。再度、バラの花束に替えて・・・

火曜日, 10月 16, 2007

ご用達

インドネシアで大学病院を建設しようとしているチームが、わが病院の見学にご訪問されました。

外来、診察室、病棟、研修医部屋、シュミレーター室、講義室、研究室などいろいろご案内しました。圧巻は最上階から2番目(最上階はレストランと会議室)にある特別室病棟です。15部屋くらいあります。お値段では一日4万円から20万円くらいです。

一番高い部屋、高貴な方が入院された部屋が偶然空室だったので中に入ることができました。自分は初めてではなかったですが、久しぶりに入りました。
眼下に、上野の森、不忍池、旧岩崎邸などを見下ろすことができます。部屋は4室くらい、150平米。大きな寝室、一見豪華なベット。居間というか、家族と団欒する部屋。10人くらいの円卓会議室、役員会や弁護士との相談に使うそうです。面接待ちにも使える秘書の部屋。この4つに、キッチンや、2つのバストイレ、エントリー式クローゼットがあります。患者用のバスは外向きで上野公園を見ながら浴槽に入れます。クローゼットは3畳くらいありちょっとっした小部屋です。

一日約20万円、一か月いると部屋代だけで600万円、豪気なもんです。インターネットはすべての病室で使えます。特別室は、新聞が無料で配達されます。医療レベルはすべての病室で変わりないです。

あまりの豪華さに、見学者の方々は感心しきり、自分は写真を撮るのを忘れました。

月曜日, 10月 15, 2007

ネイチャーフォト

友人から里山の写真を載せているブログを紹介してもらいました。
新潟県十日市町松之山の毎日がたくさんの写真で紹介されています。

このような写真のジャンルをネイチャーフォトというそうですが、
この分野で好きな写真家がいます。
米 美知子という人です。

八甲田森話という写真シリーズで脚光を浴びた新人です。
HPのギャラリーを見てやってください。


偉そうな薀蓄

写真というのは物を撮るのではなく、ものから反射した光をとらえるものと思います。
同じものでも光の当たり方で違う、この違うことを見せるのが写真と思います。
あるいは、光が当たれば影ができる、この対比を見せるのが写真と思います。
絵画の後期印象派たちモネやルノワールに通ずるものがあります。
ネイチャーフォトはこの光のロンドをいかに巧くとらえるかが大事ですね。
今日紹介した方々はこれをまさに実践しています。
昨日のゴルフ場の写真は早朝で、結構長い影ができているので、立体感がある写真になっています。

写真は朝か夕方がいいです。空気がきれいな朝が一番です。昼間は影ができにくいのでよくないです。雨の日や曇りの日は一般にだめですね。

ブログに載せた写真
写真はほとんどがポケットに入るデジカメで撮っています。キャノンのIXYデジタルです。
800万画素で、1枚が1MBくらいになります。これをそのままブログに載せると重いので、縮小して50KBくらいにしてアップロードしています。モニターで見る分にはほとんどわかりません。
縮小するには便利なソフトがあります。「縮小専用。」というフリーソフトです。
縮小したものはモニターや待ち受け画面で見るのにはいいのですが、印刷すると極めて粗い画像になります。その際は、元の大きなファイルを差し上げますので、メールで請求してください。
今日の写真は何年か前の秋に千葉の田舎で撮ったものです。

日曜日, 10月 14, 2007

季節外れ

今日、久しぶりにゴルフしました。場所は佐原カントリークラブ。
自分がメンバーで、よく行きます。
下の写真は9番ホールと18番ホールで名物ホールです。
一番奥に見えている東屋辺りに二つのティーグランドがありそこから打ちます。
右から打つのが9番ホールで、池を越えて左のほうに打って、左のグリーンの穴を狙います。
左から打つのが18番ホールで、池を越えて右のほうに打って、右のグリーンを狙います。
空中でボールがぶつかることはまずありません。
この大きな池に何個のボールをいれたことか(^^♪


お昼は石焼ビビンバ

季節外れの桜が咲いていました。秋桜というのでしょうか?春にも咲くそうです。
 
睡蓮はいつ咲くのでしょうか?これも季節外れでしょうか?

1ヶ月ぶりなのに、まずまずのスコア。47+43=90
すごく込んでいて、待ち時間が多く、同伴者の「戦後の下積みから、会社を興して今に到る」という苦労話をずいぶん聞きました。
それなりに皆さん苦労しています。

土曜日, 10月 13, 2007

学士会館

第3内科看護婦同窓会というのが、神田学士会館で開催されました。

かつては、看護婦もローテーションが無く、第3内科に入職するとそのままずーっといました。その頃の方々とその頃の先生方で年に一回食事会を開いています。自分が最も若手です。

さて、神田学士会館の料理はきわめて保守的で、おそらく30年はレシピーを変えていないと思います。
その中でも一品は、ひれステーキです。結婚式の場合はベーコンで巻いたひれステーキですが、今日はただのひれステーキ。これは焼き方が巧いです。外側は焦げているようですが中はメディアムレア、ジューシーな肉汁が閉じ込められています。
    


学士会館はあまりご利用されないと思いますが、クラッシックな雰囲気にはいいところです。
http://www.gakushikaikan.co.jp/banquets/course04.html

ブログ界始まっての試みです。香りをお届けします。
金木犀とバラの香りです。日ごろの行いのよい人には届くはずです。
   

金曜日, 10月 12, 2007

女性専用車

横浜で開催中の日本血液学会に行ってきました。会場が大きいせいかそれほど多くの人がいる感じがなく、血液学の将来に不安を感じました。

我が家から桜木町まで市営地下鉄でいけます。2週間ほど前、我が家から新横浜へ行く間、気づかずに女性専用車に乗ってしまいました。降りる少し前になって周りが女性ばかりであること、柄の悪い高校生が自分の事をちらちらと見る(眼を飛ばす)ことなどからちょっと変と気づいたしだいです。顔から火が出るほど恥ずかしかったです。

弁解をさせていただくと、日ごろ乗っている田園都市線半蔵門線の女性専用車は渋谷に向かって最後尾の車両です。女性専用車というのはハズレの車両というイメージができていたのですね。ところが横浜市営地下鉄は真ん中の4号車で、階段を降りて一番乗りやすい車両で、そこで間違えたしだいです。

今日は、悪夢を思い出し、4号車の隣の5号車に乗りました。なんと5号車は男性専用車状態です。真ん中に女性専用車を作ったため、3号車や5号車に女性がのりにくい状態ができ、結果的に男性専用車になっていました。

アフガニスタンでは男女席を同じうせずの宗教的教義から、教室でも自然と男と女は別れていますし、休み時間も男のグループと女のグループに自然に分かれます。初めて訪れたときはちょっとビックリしました。しかし社会に出た後はそれほど分かれることは無く、結構お互いに助け合っている感じがしました。彼らが日本に来て横浜地下鉄を見たら驚くでしょうね。どういう宗教かと・・・

痴漢を防ぐのに車両を分ければいいというのは、短絡的ですね。それなら男列車と女列車に分けたほうがもっといいです。痴漢をなくするには物理的に分けると同時に、「他人の嫌がることをしてはいけない」というキャンペーンが必要と思います。「痴漢は犯罪です」というのも嫌いです。心の奥に届くメッセージが重要と思います。

結論:女性専用車も、男性専用車も、なんか気もちわるぅー

写真は朝の横浜港と学会場

 
  

木曜日, 10月 11, 2007

愛嬌の無い女と・・・

今日は、10月採用になった先生と事務員の歓迎会。
近くのロシア料理さんで半地下のお部屋を貸しきって総勢11名で騒ぎました。

自分の挨拶は短くしようとと思っていました。

用意した挨拶は以下のようなものでした。
「昔ライト兄弟の飛行記念パーティで、お兄さんが、『よくしゃべるオウムは飛べない、よく飛ぶ鳥はしゃべらない、ということでスピーチは終わり』と言ったそうです。愛嬌の無い女とおしゃべりな男は嫌われるといいます。ということでスピーチは終わり」

残念ながら予定通りには行きませんでした。立って話し出したら、今年度の業績やらこれからの予定やら、やりたいことやら、そのとき思いついたつまらないジョークなど、お酒の勢いで結構しゃべってしまいました。ほかの人のスピーチのときも間に入ってしゃべってしまいました。

ほんとうに「おしゃべりな男は嫌われる

写真は昔撮った富士山と満月 傑作の一枚です。

水曜日, 10月 10, 2007

再出発!

読者限定で再出発です。といっても、きっと何も変わりませんが・・・

シャンペンでも一杯いかがでしょうか?

読者のみなさんで、再出発の乾杯をしたことにしましょう。

さて今年のノーベル医学生理学賞はマリオ・カペッキ米ユタ大教授(70)、マーチン・エバンス英カーディフ大教授(66)、オリバー・スミシーズ米ノースカロライナ大教授(82)の3氏です。遺伝子手法を使ってある遺伝子だけを失ったノックアウトマウスという動物を作る方法を編み出した業績です。これにより、機能をなくした遺伝子が体の中でどのような機能を持っていたのかわかるようになりました。

マリオ・カペッキ米ユタ大教授は、ストリートチャイルドだったことを今日私の師匠から聞きました。4歳から4年間、母がゲシュタポに連れて行かれたため、盗みや物乞いで生活したそうです。9歳のとき戻ってきた母と二人で全く英語も知らないのにアメリカにわたったそうです。詳しいことは下のURLを見てください。最後の2段落に書いてあります。http://www.hhmi.org/research/investigators/capecchi_bio.html

もうしばらくしたら日本でも報道されるでしょうね。そしたら、将来ノーベル賞を取らすためにわが子をストリートチャイルドにする親が出てくるかもしれません。